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January 13, 2005

ニッポンを斬る14 少子化対策の妙案 育児休業未取得税

 新聞でも新年早々少子化の特集が組まれるなど、少子高齢化の問題は切実になっている。しかしながら、子供を作る作らないというのはあくまで個人の問題であるから、個人に対し子供を作るようなモチベーションを高める対策というのは必要であろう。
そういう視点から今まで児童手当の増額やら保育所の充実やらいろいろ施策がなされてきたが、どれもあまり効果をあげていない。その理由は簡単で、これらの施策は「生まれてきた子供に対する施策を充実させることによって子供が増えるであろう」といういわば間接的な施策であって、直接的に「生まれてくる子供を増やそう」という施策ではないのである。
直接的な施策としては、次の3つが考えられる。
一つは、この世に生を受けずに死んでいる胎児(年間30万)を生きながらえさせること。
二つ目は、外国から子供を連れてくること。
三つ目は、出産を「仕事」とすること。
1,2はいろいろ議論があろうかと思うのでいずれ機会があれば言及することとして、ここでは3番目の選択肢について考えてみたい。
世界に冠たる企業社会のわが国である。会社から「出産・育児」を業務として命令されればそれに応じる人は多いのではないか。ただ、「命令」といっても強制的なものではなく、企業において一定程度の育児休業の取得を義務付けることにより、そうした出産・育児が当然という環境を形成するのである。具体的には、企業の常勤職員換算社員数の一定率に育児休業を義務付け、率を達成していない企業から、その差額分に対して平均給与額の60%に相当する金額を「育児休業未取得税」として徴収するのである。企業が育児休業給として支給する額は平均給与額の40%程度であるから、企業にとっては育児休業を取得してもらった方が安上がりとなり、企業側の取得促進のインセンティブが増すこととなる。しかも、この制度のミソは、税の基本となる分母は「常勤換算社員数」であるのに対し、取得者は「実数」で把握されるから、ジョブシェアリングなどを行うことにより企業側の意識改革も併せて行えるというところにある。
一方、官公署については税での吸収ができないので、未達成の部署については、一般管理経費と勤勉手当支給総額等相当額を減額することにより、民間とのバランスを取ることとする。
仮に常勤換算雇用人口が5千万人として育児休業取得率を3%とすると150万件の出産件数となり、これだけでも現在の出生数より30万人以上増加する。仮に実際の取得状況が2%とし、平均給与額を年400万円とすると240万円×50万件=1兆2000億の財源が捻出できることとなり、その財源で各種少子化対策を実施することも可能となり、どちらに転んでも有効な方策がとれることとなる。
こういう増税には企業側の反発が予想されるが、「国」あってこその企業であり(当然法人としての「納税の義務」はある訳であるし)また、若年労働力が不足して困るのは企業そのものなのであり、将来労働者となる人口を増やすことは、まさに「設備投資」の一つなのである。

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