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February 09, 2005

ニッポンを斬る 18 「感情的」な規制改革会議

規制改革会議が新たな提案として 医師免許の更新制を打ち出すようである。
国家資格の更新制自体は時代の変化に対応した専門職の確保という見地から必要だと思うし、現実的にも医師免許自体の更新制はないものの、各種専門医や認定医の制度は更新制を取り入れているところも多く、要は制度の運用次第ということになろう。
ただ、今まで散々「規制緩和」を打ち出してきた同会議がなぜここになって医師免許に限って「規制強化」を打ち出してきたかということは慎重に考える必要があろう。
確かに、医療事故を繰り返す「リピーター医師」の存在は問題となっており、免許を与える厚生労働省及び専門団体である日本医師会双方でその対応をすることとなっている。しかし、医療事故というのは医師だけが起こすものではなく、看護師やその他の医療関連職種が起こす場合も多い。この場合も医師は法令に基づく指導監督責任は免れないことから医師の責任を問うことも可能ではあるのだが、医師免許に更新制を取り入れるのならば、他の医療関連職種についても同様な制度を設けるべきであろう。
さらに言えば、企業の情報開示や粉飾決算への関与が問題となっている折、公認会計士や税理士だって更新制は必要かもしれないし、あらゆる国家資格について更新制を取り入れることを前提に議論を進めるべきではないだろうか。(こうした経済問題は医療問題に比べて取るに足らない事項ということなら話は別だが、逆にそうであるならば、何にもまして変えがたい医療にかかる費用の削減など論議するのは矛盾に満ちている。)また、更新制をしている運転免許についての検討など、現にそうした制度を有している国家資格についても検討も欠かせない。さらに言えば、更新制度を設ける場合には当然講習といったものが必要になろうが、その費用負担は事業主負担となるのが前提であろう。(これは、究極的には医療費増嵩要素として国民に跳ね返ってくる。)
うがった見方をすれば、これまで同会議が打ち出してきた、混合診療の解禁、株式会社の医療参入などの案がことごとく医師会等の抵抗により潰されてきた腹いせに「感情的」になっているのではないか。
日本医師会なども変に反対運動などせずに、「すべての国家資格の更新制導入の一環として検討するものであれば歓迎する。ただし、免許の更新に係る費用は国民負担が伴うことについてのコンセンサスが得られることが前提となる。」といった態度を持つ必要があるのではないか。

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