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July 26, 2005

アスベスト問題再び

アスベスト問題については、以前も書いたのであるが、平成15年3月に、石綿の代替化等検討委員会報告書というのが出されており、ここにいろいろな問題点が内包されていると思うので引用したみたい。
そもそもこの検討委員会は「現在、製造・使用等が行われている石綿製品について、非石綿製品への代替化の状況、代替製品の性能、国内外の代替化技術等を踏まえ、専門技術的観点等から、代替が困難な石綿製品の範囲を絞り込み、今後の非石綿製品への代替可能性等を明らかにすること。」を目的として設けられ、会議は以下の内容で7回開催されている。
 第1回 平成14年12月16日(月) (代替が困難な石綿製品の範囲等の検討、石綿製品の代替化の事例ヒアリング)
 第2回 平成14年12月25日(水) (石綿製品(非建材)のメーカー団体、ユーザー団体からのヒアリング、代替が困難な石綿製品(建材)の範囲等の検討)
 第3回 平成15年1月9日(木) (石綿製品(非建材)のメーカー団体、ユーザー団体からのヒアリング、代替が困難な石綿製品(非建材)の範囲等の検討)
 第4回 平成15年1月17日(金) (石綿製品(非建材)のメーカー団体、ユーザー団体からのヒアリング、代替が困難な石綿製品(非建材)の範囲等の検討)
 第5回 平成15年1月23日(木) (代替が困難な石綿製品の範囲等の検討)
 第6回 平成15年2月19日(水) (検討委員会報告書の案の検討)
 第7回 平成15年3月4日(火) (検討委員会報告書の案の検討)
その報告書には、代替性についての調査結果として次のように記されている。
『石綿製品の製造企業の回答の集計結果
197種の石綿含有商品について回答があり、そのうち、「石綿を使用しなければ安全確保等が困難か」との設問に対し、石綿の使用が必要でないと回答があったものが140商品(71.1%)、必要であると回答があったものが57商品(28.9%)であった。さらに、その57商品のうち、安全確保のため必要と回答があったものが25商品、安全確保以外の理由で必要と回答があったものが32商品であった。石綿の使用が必要との回答がなかった製品は、押出成形セメント板、住宅屋根用化粧スレート、断熱材用接着剤、耐熱・電気絶縁板、その他石綿製品であった。
 197種の商品のうち、建材は107商品であり、そのうち石綿の使用が必要でないと回答があったものが64商品、必要と回答があったものが43商品、うち、安全確保のため必要と回答があったものが11商品、安全確保以外の理由で必要と回答があったものが32商品であった。一方、90種の非建材商品のうち、石綿の使用が必要でないと回答があったものが76商品、必要と回答があったものの14商品はすべてが安全確保のため必要と回答があった。』

非建材における代替困難な14商品とは、「ジョイントシート・シール材」ということのようで、「特に、高温、極低温、高圧、極低圧、酸・アルカリ・塩類・有機溶剤・熱媒・可燃性物質・腐食性物質その他有害性物質等のある条件下で使用される石綿製品、ボイラ、圧力容器、焼却炉、発電所、航空機、船舶等に使用される石綿製品」は代替困難ということのようである。
これに関しては次のような記述もある。
『*英国の石綿禁止法令においては、次のものは施行時期を猶予されている。
・危険性、侵食性、毒性、可燃性、高可燃性の範疇に入るものに使用される圧縮石綿繊維ガスケット
・航空機・ヘリコプターの部品で安全運転に必要なもの
・石綿とフェノール・ホルムアルデヒド混合樹脂又はクレオソートとの樹脂製品で、回転式真空ポンプ用ベーン、回転式コンプレッサー用ベーン、ベアリング・ハウジング、最低直径150mmのスプリットフェースシールで水力発電タービン、化石燃料、原子力発電所の冷却用ポンプからの漏水を防止するもの
・蒸気ボイラのドアを密閉する成形ジョイントで、石綿を含む布で作られたものでゴム又はエラストマーポリマーを透過防止加工したもの
*フランスの石綿禁止法令においては、次のものは施行時期を猶予されている。
・工業プロセスにおいて高温又は高圧下で火災・腐食・毒性のうち2つのリスクが組み合わさっている場合に流体循環に用いられる密閉パッキン・ジョイント
・航空機用品
・羽根式真空ポンプ、コンプレッサー用品』
これは、要するに英仏の「アスベスト禁止法令」においても適用除外規定があり、わが国と同様全面禁止とはされていない状況があったことを示している訳である。
こういう事はあまり記事になっていないようであるし、法律の立て方にも彼我の違いもあるだろう。「健康上の危険」があっても、「産業上の要請」によってどうしても禁止にできないという状況。アスベストに限らず、こうした状況を今後も許していいのかどうか、国民の判断が迫られていると言えるのかもしれない。

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Comments

アスベストは訴訟にも困難が伴います。それでも米国では多くの訴訟が起きています(役0万件)くわしくは私のブログをみてください。http://asbesto.exblog.jp

Posted by: 山口龍之 | August 14, 2005 at 08:38 PM

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