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April 18, 2006

『上方の笑い』を読む

木津川計という人の書いた『上方の笑い』という本を読んだ。 この作者のペンネームも奮っていて、最初は自分の存在に「気付け」という意味で木津計という名にして、それでは尊大だということで川を足したらしい。

上方慢才を語る上で欠かせない秋田実についてかなりの頁を割いて解説している。 そのコンセプトは、『家中、誰もが安心して笑える笑い』なんだそうだ。

それが最近では別の手法も登場し、さまざまなバリエーションがあるらしい。

また、落後に登場するアホな男は東は与太郎であるが西は喜六。 与太と喜六の違いは、前者は集団の一員に加わらず常に傍観的であるのに対し、後者は常に集団の中に存在しているそうだ。 この辺にも東西の文化の相違が伺えておもしろい。

一方、彼はまたこう言う。大阪の家に木が少ないのは門の中に木があると「閑」になるからだと。
こうした経済合理性が文化や歴史を軽視することにもなったわけで、
『京都や奈良の人たちが笑いの対象になることもない。それら二つの都市の人びとが文化的
権威と伝統を大切に守ってきた、そんな歴史の重みがさげすみや、ののしりを遠ざけるのである。』
という一節は説得力あるものであった。

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