賭博経済学入門(4) 2回東京場所の分析(1)
スピアマンの順位相関係数を用いて、2回東京第1日における人気と着順の関係を調べてみた。(天気:晴、馬場状態:芝、ダートとも良)
レース 距離 順位相関係数
T1-1 D16 0.63 P < 0.05
T1-2 D14 0.42
T1-3 D16 0.43 P < 0.05
T1-5 T20 0.55 P < 0.05
T1-6 T16 0.51 P < 0.05
T1-7 D14 0.41
T1-8 T16 0.75 P < 0.01
T1-9 T23 0.63 P < 0.05
T1-10 T20 0.58 P < 0.05
T1-11 D16 0.37
T1-12 D14 0.07
この結果をみると芝のレースは堅め、ダートは少し荒れたという印象をうける。そこで、次の二つの馬券購入法を用いて、回収率を計算することとした。
一つは、1番人気の単勝馬券と1~3番人気の複勝馬券と購入した場合の回収率(A)。
もう一つはすべての出走馬の複勝馬券を購入した場合の回収率(B)。
結果は以下のようになった。
レース 1R 2R 3R 5R 6R 7R 8R 9R 10R 11R 12R
回収率A 85% 32.5% 32.5% 82.5% 0% 137.5% 77.5% 75% 82.5% 45% 45%
回収率B 42.7% 86.3% 126.4% 46.9% 202.3% 50.6% 31.2% 50% 50% 96% 82.5%
順位相関 0.63 0.42 0.43 0.55 0.51 0.41 0.75 0.63 0.58 0.37 0.07
これをみると、「堅め」と思われた芝でも6Rのように、上位人気馬が総崩れで高配当になったレースもあるし、ダートでも7Rのように人気馬が中心の決着となったレースもある。順位相関係数は全体の順位で関連性をみるのに対し、馬券となるのは1~3着馬のみであるから、この辺に落差の要因があるようだ。
では、開催が進んだことによる馬場の変化の影響を判断できないかという観点から2回東京第8日の人気と着順の関係を調べてみた。(天気:曇、馬場状態:芝、ダートとも4R迄重→5Rより稍重)
レース 距離 順位相関係数
T8-1 D14 0.53 P < 0.05
T8-2 D16 0.71 P < 0.01
T8-3 T20 0.79 P < 0.01
T8-4 T14 0.86 P < 0.01
T8-5 D13 0.59 P < 0.01
T8-6 T16 0.54 P < 0.05
T8-7 D16 0.46 P < 0.05
T8-8 T14 0.48 P < 0.01
T8-9 T18 0.79 P < 0.01
T8-10 D21 0.67 P < 0.05
T8-11 T16 0.64 P < 0.01
T8-12 D14 0.44 P < 0.05
最終日の結果では、すべてのレースで人気と着順にある程度(以上)の正の相関が認められた。しかしながら、芝・ダートによる差はないようであった。
もう少し分析を続け、何か判断の参考になりそうなデータが得られないか検討してみたい。
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