奇妙な国ニッポン 雲國齊世録(51)
久間防衛大臣辞任
久間防衛大臣が「原爆投下容認発言」を契機に辞任した。総理の対応も「問題ない」→「厳重注意」と変わったし、「空気を読んだ」ということなんだろう。このように、微妙な「空気」が世の中を左右することが多いような気がする。野党も野党で「解任しろ」と叫んでいたが、辞任したらしたで「辞任して済む問題ではない」と言っているのは笑った。
言論の「偽装ミンチ」
以前も書いたが、牛肉と豚肉を混ぜて「肉ミンチ」というのは問題ないが、それを「牛肉ミンチ」と言うのは偽装である。そのときに問題になるのは、豚肉ではなく、ミンチにした業者である。しかし、言葉において、発言の一部を引用してそれが一人歩きするということは非常に多いような気がする。これは、言論の「偽装ミンチ」ではないだろうか。しかも、この場合、ミンチにした業者は特に問題とされず、豚肉の方が問題にされてしまうのである。ちょっとおかしいのではないだろうか。
「マルチスタンダード」
このように、物事を類型化してみると、評価基準が微妙に異なることが多い。「ダブルスタンダード」を通り越して「マルチスタンダード」ということかもしれない。
Comments