« July 2007 | Main | September 2007 »

August 30, 2007

三たび馬インフルについて もくにの馬シカ帳(11)

馬インフルエンザについて、考える際には、法制面、公衆衛生面、経済面といったさまざまな角度から検討していくことが必要なんだろうと思う。

1 法制面(家畜伝染病予防法)
家畜伝染病予防法は、「家畜の伝染性疾病の発生を予防し、及びまん延を防止することにより、畜産の振興を図ること」を目的としている(法1条)。
伝染病の種類によって、「家畜伝染病」と「届出伝染病」に区分され、馬インフルエンザは届出伝染病に分類されている(施行規則2条)。
家畜の所有者は、伝染性疾病の予防のための消毒その他の措置を適切に実施する努力義務が課せられている(法62条の2)。
さらに、競馬の開催者に対しては、その開催中、家畜診断所、隔離所、汚物だめ等伝染病の発生を予防するために必要な設備を備えなければならないこととされ、さらに、家畜診断所において伝染病にかかっていないと診断された家畜以外の家畜を隔離所以外の場所にけい留させてはならないこととされている(法12条)。

 こうした、規定から考えると、今回JRAが講じた措置は、
競馬の開催→家畜伝染病でないこと。
陰性馬のみによる競馬の実施→伝染病にかかっていないと診断された家畜による対応。
馬の移動制限→伝染性疾病の予防のための措置。
といったものであり、基本的には家畜伝染病予防法で説明できる合理的な措置と言えよう。

2 公衆衛生面
公衆衛生面での検討は、ワクチンの効果、隔離の必要性ということだろう。
1)インフルエンザワクチンの効果
馬のワクチンはどうか知らないが、ヒト用のインフルエンザワクチンについては、添付文書が公表されている。例えば、化血研というところが作ったワクチンの添付文書によると、「15~17歳の少年でワクチン非接種群では、27.5%が感染したのに対し、ワクチン接種群においては、約1/5の5.5%の罹患率が算定され、この時のワクチンの有効率は80%であった。」また、「ワクチンを3週間隔で2回接種した場合、接種1ヵ月後に被接種者の77%が有効予防水準に達する。接種後3ヵ月で有効抗体水準が78.8%であるが、5ヵ月では50.8%と減少する。効果の持続は、流行ウイルスとワクチンに含まれているウイルスの抗原型が一致したときにおいて3ヵ月続くことが明らかになっている。」とある。ヒトの場合、ワクチンを打っておくとかなりの確率でインフルエンザの予防はできるが、一方で、流行そのものは抑制できない。この状況はおそらく馬のワクチンにおいても同様だろう。従って、一定の感染馬、発症馬がいるとすれば、健康馬と切り離すことは合理的な理由があるものと考えられる。

2)隔離の必要性
 ワクチンにより、発症予防はできても、感染防止はできないということであるならば、蔓延防止のためには隔離という処置もやむを得ないことといえるのではないだろうか。

3 経済面
 言うまでもなく、競馬はギャンブルであり、3兆円産業であることから考えれば、経済面からみても、何としても興行をしなければならないという必然性があったことは容易に想像が付く。
しかしながら、これほど国際ルールとは異なるローカルルールを押し貫いているJRAが馬インフルエンザに関するお知らせの中で、「世界共通のルール」を謳っているのは笑止千万ではないだろうか。
 一方、今回中止されたレースの中で、秋になると出走制限があり、出られない馬が相当数でてくることから、3歳未勝利21レースの取り扱いが問題となろう。まぁ、なんらかの代替開催をするんじゃないだろうか。

| | Comments (0) | TrackBack (3)

August 28, 2007

雲國齊世録(62)

安部改造内閣発足
安部改造内閣がスタートした。各所に経験者・論客・派閥の重鎮を宛て、重厚かつ実務型の内閣ということになるのだろう。さらに、与野党逆転の参議院を睨み、民主党対策も随所に取り入れられている。
まぁ、今回は入念に「身体検査」もしたことだろうし、お手並み拝見ということではないだろうか。あとは、留任した「ポッポ屋秘書官」の動き次第ということかもしれない。

社保庁長官更迭
民間から初めて登用された村瀬社保庁長官が、年金記録漏れ問題等の責任を取る形で更迭された。このことに対し、経済界から「三顧の礼で迎えた人物を易々と切るのは許せない」という意見があるそうだ。経済界というのはそんなに甘いんだろうか、日本経済が世界に置いてきぼりにされたとするならば、このような経済界の体質にも問題があるような気がする。

韓国大統領候補は日本生まれ
韓国野党の大統領候補が日本生まれの人に決まったそうだ。それだけでなく、貧しい生活から苦学して一流企業の経営者になり、ソウル市長として街の再生を行うなど、さまざまな面でまさに「立志伝」の人物なようだ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 26, 2007

波乱はあるか 新潟記念ほか

何とか再開にこぎつけたものの、土曜日の売り上げは前年を下回ったそうである。スタンプサービスは先週の分も押してくれたので、なんとかA賞にも手が届きそう・・・。

新潟11R 第43回 新潟記念(GⅢ)
有力馬が続々除外、回避して今イチのメンバー。こうなると上がり馬10◎ダイイチアトムに期待してみたい。同じことを考えている人が多いようで、小人気しているようではあるが・・・。
相手は、外回りの長い直線をいい脚使って伸びてきそうなトニービン系ということで、18ユメノシルシと2アドマイヤモナークの2頭ということになるが、内にローラーをかけて、さほど有利不利はないとはいうものの、外有利な新潟芝ということで外のユメノに○、内のアドマイヤが▲。
枠連1-5、1-8、5-8。ワイド2-10、2-18、10-18。三連複2-10-18。
キルトクールはトップガンジョー。1年ぶりがどうか。

札幌9R 第2回 キーンランドC(JpnⅢ)
新潟と異なり、札幌芝コースは内有利。ここは絶好の枠を引いた「最強の1勝馬」2◎ローレルゲレイロに期待したい。相手は、スプリント能力の高そうな4○ブラックバースピン。さらに、札幌3勝の1▲レヴリ、力ありそうな3枠両頭にも注目必要か。
枠連1-2、1-3、2-3。ワイド1-2、1-4、2-4。
キルトクールはシンボリウエスト。藤沢ブランドで小人気しているようなので。

その他のレース
新潟10R 飯豊特別:17コスモラヴアゲインに期待したい。
小倉10R 阿蘇S:小倉の安定株5メイショウシャフト中心か。枠5-8で。
小倉11R 別府特別:ここは「騎手で買う」レースか。好位につけてキッチリ差す競馬をしそうな武様騎乗の15パワーが主役。相手は川田と鮫島で「トッケンショウブ」か。

| | Comments (1) | TrackBack (7)

August 25, 2007

1強2弱9番外地 ひまわり賞ほか

馬インフルエンザはまだ収束したわけではなく、予想にも影を落としている。そういう中おあつらえ向きのレースがあるので、それを中心にこじんまりといきたい。

小倉11R ひまわり賞
一般馬に混じっても互角な2◎メッサーシュミットが不動の中心だろう。単勝元返しの可能性もあるんじゃないだろうか。相手は未勝利を勝っている4○ハンターキリシマと11▲テイエムセッペトベ。さらに3回連続3着の8△マルシゲテイオーを加えた実質4頭立てだろう。
馬連2-4、2-11。3連複2-4-8、2-4-11、2-8-11。

新潟11R 三面川特別
このクラスなら9◎ラブカーナ中心でよいだろう。この勢いで秋華賞を目指してほしいもの。相手も3歳2○レインダンスで。

札幌8R 3歳以上500万以下
ここは4◎ウィキウィキに期待したい。相手は6エイダイタカラブネ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 24, 2007

スポーツの話題 雲國齊世録(61)

「空気を読んだ」高校野球
夏の高校野球は県立の佐賀北高が優勝した。延長戦を制したりして波に乗ったことが大きいのだろうが、今年は有力私学を中心とした特待生問題が球界を揺るがしただけに、そのような事とは無縁な公立高校が優勝したのは大きい。
そういう意味では、結果的に「空気を読んだ」大会といえるのかもしれない。

朝青龍問題と新たなスター
横綱朝青龍をめぐるいろいろな問題は、結果的にモンゴルでの転地療養ということに落ち着きそうである。とっかえひっかえいろいろな精神科医が登場し、さまざまな病名が発表されたことが混乱を大きくしたのではないだろうか。「さまざまな病名」と言っても、おそらく現象の一面を捉えたもので、全体として大きな差異はないということなんだろうが、一般の印象としては、こんなに病名が変わるのは変だということになってしまう。いずれにせよ、しっかり病気を治して、また強い横綱ぶりを見せてほしいものだ。
朝青龍不在の夏巡業が意外な活気を見せていたようだ。とりわけ、北桜関の活躍が大きく、相撲界も新たなエンターテナーを得たということになるだろう。

北京オリンピックまで1年
来年は北京オリンピックである。中国もこれを機会に名実共に先進国入りしようとさまざまな国内改革に取り組んでいるようだ。とりわけ、知的財産問題と環境・安全問題は世界的にも注目されているだけあって、最重点課題のようである。
いろいろ報道されることに対して、高圧的に否定する態度が陰をひそめ、悪いことは悪いと直そうとする姿勢がみられつつあるのは評価したい。
既にホテルが高騰し、北京に行くのは難しい気がするが、馬術はシャテインで行われるので、こっちは見に行ってもいいかなぁという気もする。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 22, 2007

開催決定は良いが・・・ もくにの馬シカ帳(10)

今週の競馬は何とか予定通り開催にこぎつけたようだ。「インフルエンザの流行は沈静化」というのがその理由のようだが、どうも患馬と感染馬の対応が異なるようなのが気になる。
感染馬はワクチンの効果で発症していないだけだろうが、馬のワクチンを人のワクチンと同様なものと考えると、ワクチンは発症予防効果はあるが、感染防止効果は期待できないはずである。
患馬・感染馬双方の一定期間の隔離と大規模な移動禁止の措置は暫く継続する必要があるのではないだろうか。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 21, 2007

交通の話題 雲國齊世録(60)

いいかげんにせい! JR東海
先日久々に東海道新幹線に乗ったが、ちゃんと自動改札で切符を入れているのに、列車に乗るとまた検札に来る。こんなもん、自動改札と車内情報を連動させる仕組みを導入すれば(JR東日本は導入済と聞く)いちいち乗客を煩わせることはないと思うのだが、流石は名古屋の田舎会社だけあって、対応が古いということだろうか。
まぁ、どうでも良いことかもしれないが、こういうことは誰から言い続けないと変わらないのでこれからも主張することとしたい。
あまり、東海道新幹線に乗らない理由は、検札云々よりも、禁煙車であってもタバコ臭いことが大きいのであるが、こうしたタバコ対策への取り組みも東日本に比べ鈍い感じだったが、禁煙車が前より増えたようなので、車内のタバコ臭さは無くなった印象があり、この点は評価しておきたい。

中華航空ガソリン漏れ事件
那覇空港で着陸直後の中華航空機がガソリン漏れを起こし、大爆発した事件は凄惨であったが、乗員・乗客が無事だったのは幸いであった。原因はこれから調査が進められることになるだろうが、評論家の言によると通常考えにくい状況だそうだ。

駅バリアフリー進まず
駅のバリアフリー化がなかなか進まないそうである。国土交通省の調べによると37%が基準不適合とのことで、特に段差解消が課題のようだ。あと3年で100%達成が目標とのことだが、本当に達成できるんだろうか。
以前松葉杖生活をした身(現在でも、歩行は万全ではないが)としては、一日も早くバリアフリー化を進めてほしいと思っている。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 19, 2007

インフルエンザ対策への提言 もくにの馬シカ帳(9)

馬インフルエンザは公営にも飛び火して、混乱を極めている。現状から推測されることは、
1 インフルエンザの感染は予想以上に拡大している。
2 ワクチンの効果により、発症は抑えられている。
3 しかしながら、おそらくワクチンには、流行阻止効果は低く、発症馬の隔離は不可欠。
4 初発が8月11日らしいので2週間程度の観察期間が必要。
ということだろう。
こうしたことから、現在行われている馬の移動制限と患馬の隔離は正しい措置といえよう。
一方で、JRAは来週の特別登録を受け付ける方針を出しているようだが、この方針は如何なものか。ここは思い切って来週の中止を打ち出すべきではないかと思う。
そして、今後以下のような対応を図ることを提言してみたい。
・所属馬の感染状況を把握し、蔓延防止傾向が見られた場合、9月1日から再開する。
・出走馬の登録に際しては、事前に検査を行い、感染馬を排除する。
・2週中止した代替措置として、10、11月の2場開催時(8日間)に小倉で追加開催を行う。
・来週については、競馬法で認められた委託販売を実施する。
・さらに、競馬法で規定されている「災害復興開催」を、地元自治体主催により中越沖地震復興競馬として新潟で平日4日開催し、JRAとして協力する。

| | Comments (4) | TrackBack (3)

August 18, 2007

大井も中止にショック

土曜は珍しく大井開催ということで、どちらか言えば併売のふるさとコーナーのばんえい目当てにおっとり刀で大井に駆けつけたところ、馬インフルの影響で中止とのこと。同じようなことを考えて都バスに乗っていた人からも驚きの声があがっていた。勿論、ふるさとコーナーも閉鎖。
昨日までは通常開催と言っていたのに、当日になって止めるとはJRA以上に場当たり的。しかし、日経ではかなりJRAを批判していたにもかかわらず、公営に関しては中止という記事すら掲載されていない。所詮「公営なんてそんなもん」ということなんだろうか・・・。
頼みはソウルか。(^^)

| | Comments (2) | TrackBack (0)

August 17, 2007

馬インフルエンザーもくにの馬シカ帳(8)

 やるやらないでいろいろあったようだが、結局今週の競馬は中止となった。残念がる声が多いようだが、これはこれで賢明な判断であったと言えるだろう。まぁ暇になったということもあり、折角だから馬インフルエンザについて調べてみることとした。
JRA総研のHPはアクセスが集中しているようだが、それによると、馬インフルエンザにはウマ1型(H7N7)とウマ2型(H3N8)の亜型があり、これについてのワクチン接種を年2回行っているという。ちなみに、ヒトのインフルエンザとはタイプが異なっており、ヒトに感染することはないとされている。
病気の概要は、動衛研のHPがわかりやすい。潜伏期は1~3日で通常2~3週間で回復するという。
今回発生したのは1971年の大流行の時と同じ2型のようである。ヒトの場合と同様、ウイルス株が徐々に変異することから、ワクチンによる流行防止効果も絶対とはいえないようだ。しかしながら、今週の出走予定馬の2割近くが感染していたという割にほとんど症状が出ていないことから考えると、ヒトのワクチンと同様個体の発症予防効果はかなりあるのではないだろうか。ただ、発症しなくともウイルスによる感染力を有しているとするならば、流行の虞はあるということになり、しばらく様子をみることが必要だろう。JRAは8月11日初発とみているようなので、2週間は様子をみるとすると25日まではダメということになる。ということは来週も中止か?
 仮に来週中止となるならば、競馬法改正で可能となった公営の代替販売を実施する良いチャンスではないだろうか。おそらく、ばんえい、岩手、九州は実施されるはずなので、丁度良いのでは?
 ところで、さらに深刻と思われるのは、メイショウサムソンに感染の兆候があるということだ。サムソンは美浦の検疫厩舎に居た訳で、本来だとこうした家畜伝染病から隔離された状況にあったはずである。そうした馬が感染したということはわが国の家畜検疫の状況がお粗末だったということを露呈する結果となり、パートⅠ維持も危うくなる事態ではないだろうか?

| | Comments (0) | TrackBack (4)

August 16, 2007

永田町の暑い夏 雲國齊世録(59)

内閣改造迫る
8月27日に安部内閣が改造される運びのようだ。既に、高村元外相の環境相起用や保利元文相の入閣など、いろいろな人の名前が出ている。総理自身は、「派閥推薦は受けないこと」と「自分で決めること」を明言してようであるが、今回はそうは単純にはいかないだろう。いずれにせよ、どのような布陣であっても批判する人は批判するので、そうだとすれば、重厚なメンバーの方が安心できるのではないだろうか。

防衛次官問題
組閣以上にマスコミを賑わせているのが防衛省の守屋次官の交代劇である。既に5年目に突入した大物次官の首を小池大臣が切ることにしたのは良いのだが、官邸の人事会議の了解を得る前に新聞に出てしまったという手続きが問題のようだ。人事の発表は役所によって違うんだろうが、例えば、厚生労働省では大臣の記者会見で発表している。
ただ、日経が社説で指摘しているように、防衛省のように、とりわけ「上位下達」をモットーとする組織において、上官である大臣の意思に部下である次官が抵抗することへの違和感もあることは事実であろう。しかし、元々大蔵省出身者が次官になるような役所なんだから、誰がなってもそうそう変わりはないような気もするが・・・。

総選挙はあるのか?
参院選での自民大敗を受け、総選挙ムードも漂ってきたということで、民主党が候補者の公募を進めているそうである。しかし、衆議院で3分の2の圧倒的多数を占める与党がそう易々と解散・総選挙に打って出ることは考えにくい。ただ、知名度の低い候補者を地域で浸透させるにはそれなりの時間が掛かる訳で、早期に人を決めるということは大切じゃないかと思う。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

なぜタイトルは長くなるのか――教養なき支配システムへの警鐘(1)

当ブログでは、これまで「教養の欠如」が我が国の支配システムを揺るがしていることに警鐘を鳴らしてきた。しかし、教養とはいかなるもので、それをどのように身につけ、実践していくことが我が国の支配システムを改革していく上で必要であるかという具体論についてはこれまで言及してこなかった。
そこで、こうした点について、何回かにわけて論じてみようと思う。

「教養」とは何か
 初めに「教養」とはどういうものであるかということについて述べることとしよう。私は「人としてのけじめ、即ちやっていい事といけない事の境目・区別を身につけること」が教養であると考えている。このことは、世間一般に「教養のある人」というように使われている語感と本質的には同じであると思うが、人が社会の中で生きていく上では一定の制約がある。こうした制約即ち囲いの中で生きていかねばならないわけで、こうした制約を知ることが大事なのではないだろうか。この「囲い」という考え方は西洋でも普遍的に行われているようで、その証拠として、囲いの中にいない人のことを「迷える子羊」などと比喩している。また、この制約というものは絶対的かというと必ずしもそうではなく、時代背景や個々の事情によって変わることがある。しかし、土地に境界があり、国に国境があり、社会生活に法令があるという枠組み自体は不変であろう。こうした普遍的なもの、フレキシブルなものを見極めていくためにも、これまでの人類の叡智や物事の普遍的な原理・原則を理解するといった、しっかりとした知識が必要となるわけである。
即ち、ここに教養への第一歩としての「教育」の意義があることになる。しかし、ここで間違えてはならないのは、教育はあくまでも教養を身につけるための手段の一つであって、それ自体が目的ではないということである。「教養教育の充実」を主張する人々の中には、目的と手段を(半ば意識的に)取り違えている人もいるような気がする。平成14年2月に纏められた、中央教育審議会の「新しい時代における教養教育の在り方について」も理念は共感できるものの、その提言は大学における教養教育の復活という印象を受けてしまう。
「ペンは剣よりも強し」の新解釈
The pen is mightier than the sword.人口に膾炙した言葉ではあるが、この言葉を「教養」の視点から解釈してみると、『武力では相手を屈服させることはできても真に相手を自分のものとして取り込むことはできない。しかしながら、知の力を持って相手に接すれば、相手の考え方を変えることができる。そういう意味で真の勝利者とは武力ではなく知力である。』ということができるのではないか。従来の解釈と変わらないじゃないかという声も聞こえてきそうだが、そうではなく、武力と知力を対立概念で捉えがちな解釈に疑義を呈してみたものである。
この言葉について調べていくうちに、この言葉の原典が19世紀に書かれた英国の作家エドワード・リットン(満州国の調査で有名なリットン卿は彼の孫だそうだ。)の「リシュリュー」という戯曲にあるものだとわかった。このフレーズのある文章は、“ True, This! ? Beneath the rule of men entirely great, The pen is mightier than the sword. Behold The arch-enchanters wand! ? itself a nothing! ? But taking sorcery from the master-hand. To paralyse the Caesars, and to strike. The loud earth breathless! ? Take away the sword ? States can be saved without it! ”というものらしい。
19世紀!? じゃぁ、日吉のキャンパスに書いてあったラテン語は何なんだろう。
(続く)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 15, 2007

コロッケの話題 雲國齊世録(58)

台風にはコロッケ
どういう訳か、台風が近づくとコロッケを買ってくる風習が一部にあるそうである。
ネットの書き込みが端緒と言うことのようだが、確かに揚げ物の中でも2,3日は持つし、冷たくなってもソコソコ食える。台風で外に出られなくなったとしても食いつなげるという意味ではいいのかもしれない。

ギョーザコロッケとマスコミの奇妙な沈黙
コロッケといえば、長沢まさみが自身のHPでギョーザコロッケのレシピを紹介しているそうだ。テレビで実演をしていたが、なかなか美味しそうだ。ところで、その長沢と嵐の二宮和也の交際報道 は日刊スポーツ以外の各紙が「奇妙な沈黙」を続けているらしい。所属事務所が交際を否定したということにその一因があるという説もあり、そうだとすると、よっぽど「報復」が怖いのかもしれない。なにせ、わが国のマスメディアは5大系列が全国紙-スポーツ紙-テレビ局-週刊誌という強固なネットワークを構築しており、とりわけテレビ局では特定事務所のタレント抜きにはドラマやバラエティが編成できない。その点、平日の10時台に強力なニューズ番組を有し、そのお陰でドラマやバラエティの影が薄い日刊スポーツ系のテレビ局はあまり怖くないということなんだろう。

コロッケというスポーツ
私はやったことはないが、親父が昔「コロッケ(正確にはクロッケーらしいが)」というスポーツを会社の昼休みなどにやっていたそうである。ゲートボールのように球を関門に通過させるゲームで元々は船の中での暇つぶしに考案されたものだそうだ。
しかし、何のことはない。コロッケ自体、このゲームの用具に似ているから命名されたという説もあるそうだ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 12, 2007

激走期待 北九州記念ほか

昨年度の食料自給率が40%を下回ったそうだ。食べ物の多くを海外に依存し、しかもその多くは中国という状況にあっては、「食の安全」ということが大きなテーマになってしかるべきといえるのではないだろうか。

小倉10R 第42回 北九州記念(JpnⅢ)
低調なスプリント路線の影響もあってか3歳馬7アストンマーチャンが人気している。しかし、ちょっとかぶりすぎの印象。しかもしばしば人気で取りこぼす岩田とあっては「危険な人気馬」の可能性もなきにしもあらず。こういう時は外していくのが馬券上も妙味。そこで、前走久々にこの馬らしさを見た3◎アルーリングボイスを中心にしたい。小倉2勝の実績も侮れない。相手は人気薄の激走期待ということで、前に行けそうな5○ギャラントアロー。調教も良いようだ。さらに、このところ着順は今イチも「夏場には強いタイプ」ということで2▲ゴールデンキャスト。こちらも一応小倉3勝馬。
3の単複。枠連1-2、1-3、2-3、2-4。ワイド2-3、3-5、2-5。三連複2-3-5。
キルトクールは11サンアディユ。かなり渋った馬場でないと苦しいだろう。

札幌9R 第55回 クイーンS(JpnⅢ)
牝馬の重賞戦なんか調子一つでどうにでもなりそうな予感。ここはむしろ久々走りそうなエ女王杯馬8◎フサイチパンドラに期待してみたい。「入厩当初はうるさかったけど、ここにきてだいぶ落ち着きが出てきた」ということでもあり。相手は牝馬限定重賞なら堅実な5○アドマイヤキッス。
8の単複。枠連5-6。ワイド5-8。馬単8→5。
キルトクールは2イクスキューズ。人馬共ムラっぽくて。

新潟9R 佐渡金銀山特別:終い伸びてきそうな6クインズプレイヤーの勝機。相手は10ウスイあたりか。
新潟11R 天の川S:ここは新潟3勝の良血馬4ドリームパートナー。相手は8フサイチジャンク。
札幌6R 3歳以上500万以下:9ヴィアラクテアが人気しそうだが、外枠の差し馬で藤田というのは危険な人気馬。ということでここは1アドマイヤヒラリーに期待。

| | Comments (2) | TrackBack (3)

August 11, 2007

八白仏滅 土曜競馬

朝青龍の問題は、当初の「疲労骨折」がどっかにいってしまってすっかり「ストレス症候群」が全面にでてきている。まぁ本人が苦しんでいるのは事実なんだろうし、一方で客観的な根拠に乏しい病気であることも事実なんだろうから、いろいろ言われても仕方がない面はあるんだろう。ただ、横綱というのは「心技体」揃った存在でなければならない訳で、そうした状況になってない以上土俵に上がることはできないだろう。状態が戻るまで休むか、土俵を去るかの決断ということではないだろうか。

新潟9R ダリア賞:このコースを経験している9スズジュピター中心か。小倉から転戦の1セントエドワード、12マイネルアトレが相手。
新潟11R 瀬波温泉特別:ここはクラス安定株9ジュークジョイントに期待。相手は4モンヴェールで。
小倉10R 西部スポニチ賞:人気になるだろうが、実績上位の9トップオブツヨシで。相手は7リメインオブザサン。
小倉11R 久留米特別:ここは14ウインスペンサーが昇級でも。相手も11マイグローリアスで磐石か。
札幌9R 札幌日刊スポーツ杯:前走オープン3着の6ダンスオブサロメにもう一丁期待。相手は2コレデイイノダと10ラッシュライフ。

| | Comments (0) | TrackBack (2)

August 10, 2007

雲國齊世録(57)

ウォッカ凱旋門賞断念
もう旧聞に属するが、ウォッカが凱旋門賞断念を発表した。一頓挫あったので止むを得ない判断ということだろうが、3歳馬が圧倒的に有利なレースなだけに残念ではある。ただ、国内に目を転じて重賞取りに行くといくことのようなので、名を捨て実を取ったということだろうか。

太平洋高気圧踏ん張る
日本の南に太平洋高気圧が踏ん張っており、全国的にとても暑い夏になっている。台風も立て続けに2つ発生したが、いずれもはじき飛ばされて大陸に向かってしまった。というか7号はできたと思ったらすぐに熱帯低気圧に逆戻りしてしまった。一方で、高気圧のヘリを縫うように湿った空気が流れ込むことから、東北・北海道中心に天気が悪くなっているようだ。
フィリピン沖に台風のタマゴができつつあるようだが、これも高気圧に押され、仮に台風になったとしても本土には近づけないだろう。

サメにイルカ
伊東の海にサメが来たと思ったら、荒川にイルカが来たそうだ。いろいろな原因があるようだが、サメの方は人を襲う危険もあるだけに十分な対策を講じてもらいたいもんだ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 08, 2007

雲國齊世録(56)

台風の名前
台風5号が「ウサギ」という名前だったことは結構知られているが、台風の名前は関係する14か国が10づつ名前を出し合って、順番につけていくというルールがあるそうだ。
さらに、特に被害の激しかったものについては、それ以降同じ名前を付けないとか、日付変更線より東で発生したもの(こちらはハリケーンとしての名前がつくらしい)については、その名前で呼ぶということもあるという。機械的に1号、2号と呼ぶよりは趣があるかもしれない。

概算要求基準
来年度予算の概算要求基準が固まりつつあるようだ。報道されているところによると社会保障費の伸びを2200億抑制するとともに、公務員の人件費を5000億円削減するという。公務員の人件費はどうにでもなると思うが、社会保障費については、制度の見直しをしないと目標達成はできず、かといって法案を作ると与野党対立議案になりがちで参議院を通過する保証がないという問題が出てくる。かなり難しい舵取りが要求されよう。

中国製品の安全問題
中国製品の安全問題は、既に国際問題となっており、北京オリンピックを控えた中国政府も火消しに躍起となっているようだ。とにかく、いろいろな人がいていろいろな事をする国というだけあって、取締りしてもいたちごっこのようだし、中国に進出した企業の人の話によると、中国で作った製品は日本でもう一度品質チェックをしてから出荷するということもあるという。
日本政府も総合対策を打ち出す方針のようだ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 05, 2007

雲國齊世録(55)

内閣改造早まる
安部内閣の改造が当初予定よりも早まり、8月27日発足ということになったようだ。いわば「プチ・スキャンダル」にまみれた内閣という印象ではあったが、要は「身体検査」が不十分であったということなんだろう。総理は「派閥推薦は受けない」ということのようだが、派閥推薦のメリットの一つはこうした身体検査がきちんとされているということもあるのではないだろうか。流石に政治資金報告書に関してはきちんとやるだろうから、これからは「下ネタ」が話題になるのかもしれない。

「二大政党」はわが国に馴染むか
参議院で民主党が第1党となり、本格的な二大政党時代の到来ということになる。しかしこうした二大政党というか「白か黒か」はっきりさせる政治というものが日本人に馴染むのだろうか?こういう視点で二大政党制が確立している先進諸国をみてみると、そうした国でもどうやら「白か黒か」というようなシリアスな二分法ではなさそうな印象を受ける。せいぜい「灰色か鼠色か」という感じかもしれない。まぁわが国でも社保庁解体問題を例にあげれば、「解体」という意味では与党案も民主案も一致しており、その手法に相違があるということだし、自民党の派閥争いが二大政党の形に変化していったと考えればうまくいくのかもしれない。要は今後の民主党の戦術次第と言えよう。

新興企業の諸問題
ライブドアの粉飾決算、村上ファンドの問題、コムスンの介護不正請求といろいろあったが、さらに人材派遣のフルキャストが業務停止となった。こうした新興企業が問題を起こすたびに、「コンプライアンスの欠如」が話題となるが、その実はもっと根の深いところにあるのではないだろうか。それはわが国全体を覆っている「教養の欠如」である。教養というのは、「絶対に行ってはならないこと」の垣根をきちんと設けることに他ならないものであり、こうした垣根を設けてしまえば、その垣根の中であれば何をやってもよいということになり、それが「自由」ということなんだろう。この「垣根」が曖昧だからこそ、「やってはいけないこと」が「自由」の名の下に行われてしまったり、逆に自由であるべきことが、規制されてしまったりするのではないだろうか。
「教養の欠如」を叫ぶ人は多いのではないかというご批判もあろう。しかし、そうした人の多くは、荒波とはかけ離れた安全なところから叫んでいるのであって、自ら荒波に向かっていこうとはしないのである。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

August 04, 2007

ウサギに翻弄 函館2歳Sほか

台風「ウサギ」が函館直撃のようで、開催の中止を始め馬場にもいろいろ影響がありそうだ。一方で武様のいない小倉はニッチを狙って土曜だけだが福スケ参入。
こちらもちょっと出かける用があるので、土日あわせて・・・。

日曜函館9R 第39回函館2歳ステークス(JpnⅢ)
まぁあまりクラシックとか冬のJpnⅠとかは考えなくとも良いレース。やはり中心はラベンダー賞を制した9◎ハートオブクィーンだろう。道営らしい完成度の高さでここも粘りきりそう。相手は、前走不利を克服して勝った5○ディープキッス。3番手は、ラベンダー賞2着の11▲アイリスモレア。「古馬みたいな馬」という落ち着きが売りのようだ。
キルトクールは4ベストオブミー。初戦はダートで圧勝したが、「芝が合わなかった」というコメントが出るかも・・・。

日曜新潟11R 第42回 関屋記念(GⅢ)
自分のペースで前に行けそうな3◎ストーミカフェに期待したい。相手は昨年の覇者16○カンファーベスト、新潟向きの9▲ニシノナースコール。
キルトクールはカンパニー。前走負けすぎ。

土曜競馬
新潟1R 2歳未勝利:前走いいところなかたが、12クインズウイスパーの巻き返しに期待。
新潟2R 3歳未勝利:フジキセキの下が初出走か。勝つか惨敗だろうから一応買っておきたい。
新潟11R 長岡特別:先行して、外目に持ち出して粘りそうな2マリンフェスタで。
小倉4R 新馬:1度は出走体制にあった13バルハーバーと育成価の高そうな3エーシンラージェス。
小倉8R フェニックス賞:力が一枚上そうな7◎ビーチアイドルが主役か。相手は育成価の高そうな8○エーシンプリリード、九州産だけど侮れない3▲メッサーシュミット。
小倉10R 小郡特別:ここは大外から突っ込んできそうな16ルミナスポイントに期待したい。
函館9R みなみ北海道S:53キロで藤田なら8ハイフレンドトライの勝機。相手は3歳馬か。

| | Comments (0) | TrackBack (2)

August 01, 2007

雲國齊世録(54)

「人心一新」はいつに
参議院選挙の大敗を受けて、内閣等の人心一新が行われるそうだ。ただ、今回は従来以上に慎重な「身体検査」を行う必要があるだろう。そのため、巷間言われているような9月という時期になる可能性が高いかもしれない。新内閣で問題が起きれば今度は内閣自体持たないだろう。

イラク特措法は延長するな
与野党逆転の参議院となり秋の臨時国会での最大の対決法案はイラク特措法の延長問題だろう。民主党が延長反対を表明している以上、延長法案が国会を通る可能性は低い。となると延長しないという選択肢しかないだろう。ここで、おあつらえ向きの理屈ができた、米国議会が「従軍慰安婦問題」で日本を非難する決議案を議決したのである。こうした決議をしてくれたお陰で、「日本を公然と非難する国に対し、補給支援などできない」という大義名分ができたのではないだろうか。「同床異夢」ならぬ「異床同夢」というわけだ。

「ウサギ」が日本上陸へ
「ウサギ」こと台風5号が2日にも日本上陸の見込みだそうだ。日本南海の海水温が高くかなり発達した状態で上陸する虞があるらしい。大雨による土砂災害が起きている九州南部などにさらに追い討ちの雨が降るようだ。いつものことだが、台風が来る真っ最中に屋根の修理をしようとして落ちて怪我したり、「田んぼを見に行く」と言って用水に落ちる人がいるようなので、ご注意願いたい。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« July 2007 | Main | September 2007 »